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リーバイスが完全子会社化思惑?現代ビジネス「経済の死角」に死角はないか?

 久々に現代ビジネス を読んでたら、どうしても気になる記事を発見。リーバイストラウスジャパンの株価についての記事のわけだが、なんとも違和感を覚えた。最初は、リーバイスがS高したというので、昔の値嵩株も復活かとも思ったが、最後の方の解説がどうも・・・。

 前半の記事 は、リーバイスが低価格路線から高級路線に回帰するというもので、昔からのブランド力が回復する意味での戦略転換が評価されたとの内容。なるほど。しかし、気がかりなのが後半。


 後半の内容は、リーバイスがTOBされるかもしれないから買われているというもの。確かに過去の業績が良く、リーバイストラウスジャパンが現預金をたくさんもっているなら、TOBしたい会社もありそうですので、これも納得はいきます。そして、最近はMBOの流行からもわかるように、上場廃止したい会社がたくさんあるのも理解できます。


 しかし、ここからがよくわからない。


---現代ビジネスからの引用---

「リーバイスは、市場で取り引きされている株数も少なく、株主から株を買い集めるTOBもしやすい。そして、財力のある米国本社が株の買い取り価格を高く設定する可能性も高い。投資家の間では『プレミアムがつくかも』という期待感も高まっているのです」(前出・藤本氏)


---引用終わり---


米国の親会社が買うかもしれないそうです。米国本社は本当に財力があり、リーバイストラウスジャパンを買う余裕なんてあるのか?あるんならいいのですが。


それでは早速検証しましょう。

①まずは「市場で取引されている株数が少ない」かどうか。

リーバイストラウスジャパンの最新の有価証券報告書によると「リーバイ・ストラウス・アンド・カンパニー」が同社株を83.5%程保有しており、たしかに親会社は、少し買い増すだけで完全子会社化が可能だ。これはいい。


②財力がある米国本社

これがいまひとつわからない。最新の有価証券報告書(P.60)によると、


「親会社であるリーバイ・ストラウス・アンド・カンパニーは、過年度より連結上、債務超過の状態にあります。2009年11月期末における債務超過額は、333,119千米ドルです。」


との記載がある。日本円換算(1ドル=80円で)で260億円以上の債務超過ですか。私の通常の考え方では債務超過の会社は「財力のある会社」とは思わないんですけどね~。確かに親会社には現預金は、273百万ドル (218億円)あるようですが、借金も多いわけですよ。リーバイストラウスジャパンの時価総額が50億円ですから、理論上15億円+プレミアムで完全子会社化することはできます。しかし、かなり厳しいんじゃないかとも思えます。


③②は外形上だけの話なのか?

 リーバイ・ストラウス・アンド・カンパニーが債務超過だとしても、それは単体の話かもしれないなとも思いましたが、、Levi Strauss & Coの報告書では「CONSOLIDATED BALANCE SHEETS」と似たような数字があります。CONSOLIDATEDって連結って意味じゃなかったかな。


 債務超過の会社がTOBできないのか!と言われるとそんなことはないんですが、現代ビジネスでの解説が私にとっては言葉足らずと言いますか、もっと理由があるのであれば個人投資家にもわかりやすいように解説してほしいものですね。トレイダーズ証券の証券事業部長・藤本誠之氏は、プロですのでそんな情報はもちろんわかっていてコメントしているでしょうから、リーバイストラウスジャパンのプレスリリースで債務超過とされている親会社がTOBする可能性を指摘するのであれば、その辺の解説もすべきですよね。それとも、現代ビジネスさんが誌面の都合上割愛されてしまったのでしょうか。


 米国オラクルが日本オラクルをTOBして完全子会社化するかもしれないなんて噂も聞いたこともありますが、私の場合も、そのような噂も後押しし、単なる外資の親会社が日本法人の完全子会社化があるかもしれないと直感的に思います。それなら買いたい。おそらく、プロはそれだけではコメントしないでしょうから、リーバイスの米国親法人がリーバイストラウスジャパンを子会社化するかもしれないという具体的な分析内容を解説してほしいものです。


 斎藤氏は米国親会社のことなんか何にも知らずに、「個人の思惑」だけを解説したかったのでしょうか。

Twitterは相場には必須らしい

MBO議論沸騰(結局証券会社のマッチポンプ?)

 東証の斎藤社長が22日にMBOが投資家を愚弄していると発言したことについて物議を醸しているようです。私に言わせると、東証斎藤社長が100%と正しいと思います。東証社長はもの凄くいい発言をしたと思います。まってました!個人投資家等を愚弄する上場会社経営者は、東証社長や我々個人投資家の不満の声を意識してほしいです。

 ネット上の掲示板やつぶやきにて、東証斎藤社長の発言について批判的な意見があるが、一部は正しいものの、基本的には斎藤社長が正しいと考えてます。なぜなら、私は上場廃止したいくらいなら、最初から上場するなという考え方を持っているからです。上場するとはそれほどのことなのですよ。これにつきます。本来はもっといろいろな要因があるのは百も承知であるが、もうこれだけでいいです。細かいことは今まで何度も主張してきましたし、今回の斎藤社長の発言にについては関連づけません。

 私に言わせると、MBOを決定した経営者は、倫理的にはホリエモン以下の反市場勢力ではないかと思います。私はライブドア事件の法的な解釈は無罪と確信しておりますし、ホリエモンについて否定的ではありません。しかし、当時のライブドアの行動は証券市場の倫理を逸脱していることは間違いないと思っております。

 ちょっと脱線しましたが・・・、本件についての有意義かつ公正な議論は山口先生のサイト で繰り広げられており、山口先生の提言は有意義だと思います。山口先生のサイトはいつも本音ですし、専門家の立場からの提言が多いですね。


 もしも斎藤社長が正しいとしたら、大企業の類に入りそうなCCCもアートコーポも非倫理的企業でしょう。もちろん、合法。合法ならいい?


 それよりも何よりもMBOの問題のひとつは証券会社や銀行がMBOを提案したり支援する点です。全く気に入りません。銀行はまだしも、証券会社は上場するときの支援をしておいて、数年後に上場廃止提案をするという愚行だけは許されません。金融機関には利益相反等の規制が厳しいとされておりますが、マッチポンプはやってもいいのが現状のようです。証券会社のIPO支援→上場廃止のマッチポンプを許してはなりません。


 東証社長は、上場の推薦者たる主幹事証券会社にMBOをなんかを勧めることを止めさせるように強力にに進言すべきです。斎藤社長の出身母体が一番多いんじゃないか(未検証です)?

キャンドゥ社長急死で同社の謎が・・・。

 キャンドゥ社長の急死については、ネット上では様々な憶測を呼んでいるようです。死後2週間経過していなければ、それほど話題にもならないのでしょうが、上場会社の社長ですからね。

 見つかったのも自宅だったわけですし、普段から体調が悪くて会社にあまり来てなかったのでしょうか。それはそれで問題かとも思いますが。

EB債を撲滅させよう

今年のMBO一覧

 MBO一覧 を以下に列挙しておく。


イマージュ

ワークスアプリケーションズ

エノテカ

カルチュア・コンビニエンス・クラブ

アートコーポレーション

田中亜鉛鍍金


あー。MBO流行り過ぎですよね。よろしくないのは、こういう場合、証券会社が一役買ってること。例えば、アートコーポレーションの場合、2004年10月に上場しており、その際の主幹事証券は野村證券 。今回の公開買付代理人も野村證券。これって、野村が上場支援して、野村が上場廃止支援したの?どうなんでしょう。


この構図は一般的にある。


民放各社は占いを止めよ

 民法各社が毎朝占いを放送している。なんの根拠があるのか?腐りきった民法放送局の局地をみることができる事象だ。占いなんて当たらないものだと言えばそのとおり。しかし、それでいいのか。


 言いたいのは、視聴率至上主義の占いはやるな!やるならば、やる奴の過去の実績を明確な統計数値を明治してすめきだ。

あ~MBO

 先週はMBO発表が多かったですね。今回はもう何も言いません。

東証マザーズの10年で上場廃止はいいことなのか?

 昨年末に東証マザーズのルール改正があるということが発表されてましたね。いろいろ細かい案が出てましたが、今の上場会社にとっては10年経過するとマザーズ上場廃止になるというのは物議を醸しているんじゃないでしょうかね。本日の時価総額のままだと、マザーズの1割近くが上場廃止のイメージでしょうか?


 最近の傾向ですと、猫も杓子もMBOで上場廃止。親会社がいれば完全子会社化というのが流行なわけですし、そもそも、マザーズで時価総額が10億円以下となっている会社は、上場して後悔している企業が大半だと思います。適時開示とか個人株主対応が面倒になっているでしょう。


 今回のルール改正は、かなり穿ってみると、実は上場廃止となりたい会社が、お金がなくて上場廃止すらできないため(スポンサーがいない)、そんな会社の救済策だったりもするんですかね。それはないでしょうが・・・。


 とにかく、これだけMBOや上場廃止が多く、IPOが少ない時代なわけです。どんどん日本の新興市場は活力がなくなるわけです。

 また、こんなに上場廃止リスクが高まってくると、投資家は長期投資なんてとてもできませんよね。証券市場関係者は、個人投資家に対して長期投資しろといいながら、実際のルールやトレンドは長期投資ができないようになってきてますよね。


 個人投資家の皆様は、このような市場関係者の勝手な言い分がまかりとおることを肝に銘じた上で投資しなければならないようです。


 ※私は上場廃止は絶対反対です。

春日電機、オックスホールディングス、アインテスラの元社長逮捕

 春日電機元社長の篠原猛他が逮捕されたそうです。私のようなものにとっては、やっとかというところですが、やはり立件までには時間がかかるんですね。むしろ、驚いたのは篠原猛が逮捕されることがわかっていたのか、今回の逮捕にあたり、やたらTV局がいろんな篠原猛の映像を所有していたこと。逮捕直前の篠原容疑者に取材できるのは、日本の構造上当たり前とも考えられるが、実に生々しかった。篠原の「乗っ取られる方が脇が甘い」というのも一理あるものの、逮捕前にやたら堂々としすぎている。あれだと、公判では反省してないって言われるだろう。

 高級外車を何台も持っていたとされる篠原だが、春日電機の特別背任以外にもいろいろありそうだ。アインテスラもそうだし、オックスホールディングスもそうだ。これからの動きに注目。