東京電力は上場廃止にせよ | Investment Nuggets

東京電力は上場廃止にせよ

 東京電力は上場廃止とすべきだ。別に100%減資しろとまでは言わないが、上場廃止にすべきである。もし、本当に10年以上にわたって公的管理となるのであれば 、独立性なんかない法人である。株主の意見なんて何も反映されない。株式会社ではないというか上場会社としては考えられない。11日の東京電力株は支援策で上場廃止が逃れられるとの判断で買われたわけだが、私に言わせると上場廃止とすべきに映った。

 今、子会社上場解消の動きが進んでいるが、これは子会社は親会社からの独立性が疑問視されている側面もある。公的管理なんかが10年以上も続く会社に独立性なんてあったものでもない。上場適格性なんて全くないわけだ。


 東京電力の株主や債権者の責任を問うと、影響が大きいためtoo big to failらしい。どっちにしろ金はかかるわけで、それを株主や債権者が賄うか、税金で賄うかだ。東電の株主は高い配当利回りを享受してきた。株主が高い利回りを享受できたのは、東電が本来費やすべきリスクマネジメントのコストについて東電経営者がないがしろにしてきた帰結として高い利回りを享受してきたのだ。リスクとリターンを考えたとき、関係のない国民がリターンもないのに負担を強いられるのはおかしな話だ。本来は実質債務超過企業であり、公的支援なくしては破綻である。ライフラインだから仕方がないは通じない。それだったら最初から上場してはならないだけだ。本来は、規制緩和により東電の競合が育つべきだったわけだが、そんなのは後の祭り。


 東電株や社債を年金や金融機関が持っているというが、よく考えて欲しい。株主や債権者はそういうリスクをとりたくてとっている。そして、国民はそんなリスクを間接的にとる予定なんてない。ましてや、税金や料金値上げでの補填は、多くの外国人債権者や外国人株主にとっては本当にありがたいわけだ。東電はほとんど潰れかけてるけど、日本国民が助けてくれると。


 間接的に国民が影響が受けてもいいから、本来は100%減資すべきだ。譲歩すると、上場廃止した上で存続。いっそのこと、上場廃止してグリーンシートでの取引としてみてはどうか。グリーンシートも公的企業なんてだめなわけだが、新たな市場ができておもしろいかも。最後は無茶苦茶になってしまったが、東電は上場廃止すべきだ。