たまたま否決か、アンラッキーな可決か | Investment Nuggets

たまたま否決か、アンラッキーな可決か

 上場企業4社が、定時株主総会で議案が否決されたにもかかわらず、承認可決された旨の決議通知を送っていたことを批判している記事があるようだ 。記事の内容はもっともだし、「しゃんしゃん」を想定していたことも容易に想像つく。この4社の総務部門が無能なわけではなく、研究不足or油断していただけの話だ。結論を言ってしまったわけではないので、どのようにこうなったかの経緯を見ると・・・。


任天堂          第2号議案「定款変更の件」・・・特別決議

ミスミグループ本社  第7号議案「ストック・オプションとして新株予約権を発行する件」

日本アジア投資    第2号議案「定款の一部変更の件」

アーク          第2号議案「定款一部変更の件」



 上記4社の結果から言うと、ミスミグループ本社はびっくりしたことでしょう。その他は、定款変更の否決なので、株主が何条に対して反対したかはにわかにはわかりません。何条が悪かったことやら。まぁ、ある意味、この会社の総務部やIR担当は株主を軽んじていて、事前にトムソンフィナンシャルあたりで株主調査をして株主に根回しをすべきだったのでしょう。

 でも、ミスミ以外の会社は、定款が否定されてしまったのはショックでしょう。同情します。


 しかし、逆に言うと対策不足です。4社以外の会社は、総会前から2種類以上の通知書をコストをかけても用意していたと思われます。これは、ストックオプションの件が否決されたアーバンがやったことから 考えても、ミスミ本社でも甘かったと言えます。


 とはいうものの、もっとひどい議案なのに楽勝で承認されているのが納得いかない。とりあえず、上記4社については、株主調査の機運が高まっていることは間違いないでしょう。