決算の恣意性は? | Investment Nuggets

決算の恣意性は?

先日、「エコノミスト」に弱気で有名な武者氏(ドイツ証券)の記事が載っていました。過去最高益にはカラクリがあるそうです。

①経常利益には少数株主持分が加算されているが、税引き前利益では減算されているため誤解する。

しかし、一株利益は税引き後利益だろうから問題ないような・・・。

②上場子会社利益がダブルカウントされているらしい。例ではNTTの連結経常利益はNTTドコモの利益が少数株主持分を控除されることなく100%加算されているらしい(親子間取引は消去済)。

そうだとすると、NTT、イトーヨーカ堂、やたらたくさんの子会社が上場しているコナミなんかは得してるイメージが持ててしまう。

③持分比率を変更することで決算数字が恣意的に調整できる。

まぁ、これはそうだろう。

その他、
・連結決算で、BSでは資産・負債項目は51%超持分の子会社を100%所有とみなしてフルに連結。しかし、損益計算書では少数株主持分などは持分利益を調整しているらしい。

たしかに、日立なんかはお荷物だった半導体事業であるエルピーダメモリとルネサステクノロジーの持分が100%からそれぞれ33.9%や50%に下がればすごい効果かも。

結論としては単独決算のほうがいいという論調に見えます。連結法人格という考えは確かにいいかもしれない。しかし、連結決算重視の傾向は国際的なので・・・。